野口整体では愉気と言うものがあります。
愉気なしに整体は始まりません。
整体の技術以前に愉気があります。
昔から手当てという言葉があります。
人は痛い処があれば、自然とそこに手を当てたくなるものです。
激痛の場合であれば、なおさらとっさに手を当ててしまいます。
頭で考えたら、手を当てたってしょうがないのに当てずにはおられません。
しかし本能的に手を当ててしまいます。
それは
手を当てることで気を集めて、治る働きを高めている。
気が集まれば、活性化して元気になる。
元気になれば治るものは勝手に治ってしまう。
例えば、
骨折であれば、自然にほったらかしにしておいてもつながりますが、
しっかりと愉気をした場合、通常の半分の時間でつながります。
後遺症も少なくなります。
愉気と言うのは
なにも整体だけの特別なものではありません。
意識的に行う面があるので技術と言えば技術ですが、
本来はもっと原始的な生命の本能に基づいたものです。
つまり誰もが持っている力です。
その本能である手当てを、
より強力にかつ効果的に意識的に使っていこうとするものが愉気です。
愉気はいのちの力である本能に近いものであるから、
深く体に心に、いのちに響いていくのだと思います。
根源的に体を心を、そしていのちそのものを元気にしていくのだと思います。
技術以前に愉気があることで、単に痛みがなくなるとかではない、
何かいのちに触れるようなところが整体にはあるのだと思います。
そのあたりのことが、
私にとって
他ではない、この整体に魅力を感じるところの一つなのだと思います。
それでは
実際に愉気を「手当て」以上に効果的に使っていこうとした場合、どうすればいいか?
それはまた次回に。
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